« 挿絵ちくまプリマー新書 『源氏物語の教え-もし紫式部が あなたの家庭教師だったら』 | トップページ

2018年3月25日 (日)

NHKラジオテキスト 『まいにちイタリア語』2018年4月号挿絵

180315_litaliano1

NHKラジオテキスト
『まいにちイタリア語』2018年4月号
「イタリア語☆翻訳工房」イラストを担当。

2016年から2年目の再版です。

学生時代、イタリア美術留学を目指していた者として
非常にお世話になったNHK語学ラジオ・テキストブック。

留学はしなかったものの、留学先を探して1ヶ月ほど
現地滞在し、そのときにホームスティさせてもらった
イタリア人一家とはその後、うちの家族とも
交流を持つ間柄に進展しました。

ラジオやアーカイブで毎日ヒアリングし、
書き取りしてきたイタリア語。

現地では白水社の会話帳を首っ引きにして、
なんとかカタコトのイタリア語をしゃべっていました。
公園で一休みしていたときに
おじさんに英語で声をかけられ、
イタリア語で応えると
「おおお!そのイタリア語は
どこで学んだんだね、お嬢さん?!」と。

「ラジオでです〜 A la radio.」

「A la radio?? ラジオでイタリア語が
勉強できるなんて国があるのか??」

「日本です!」

いやほんと、ラジオ講座のおかげです。

それでも、ホームスティすると俄然、
ヒアリングも向上し、語彙も増えました。

「よく寝れた? Dormito bene?」
「わかった? Hai capito?」
「すぐ行く!Vengo subito!」
「つかれたー Sono stanca...」

忘れたと思っていてもよく使った言葉は
覚えているものですね。

その家の息子はほぼ同じ年で
地元の大学で日本文学を専攻。
(彼の同級生がわたしの通う大学に留学していて
紹介してもらったのです)

彼は伊勢物語、源氏物語にくわしく、プレステなど
日本のゲームファンでもあって、日本好き。
日本語はもちろん達者。

ごめん、伊勢物語も源氏物語も全部さいごまで
読んだことがない…と言うとビックリしてました。

「え、浮舟はわかるよね?」
「誰、それ…??」
「源氏物語の第三部、宇治十帖の「宿木」から
「夢浮橋」に出てくる女性で光源氏の弟の娘で
〜〜〜(解説続く)」
「おおお〜、よく知ってるねえ」
「なぜ日本人(しかも関西人)なのに知らない?!」

一方で美術を専攻しているワタクシ、
ヴェネツィアのグッゲンハイム美術館に行くと
伝えると「んー、行ったことないかな…」と。

「ニューヨークにもある現代美術の美術館だよ」
「あそこ、現代美術の美術館なの?」
「ピカソとかパウル・クレーとか
ダリとかマルセル・デュシャンとか
ブランクーシの作品がコレクションされてて…」
「おおお〜、よく知ってるねえ」
「なぜイタリア人なのに知らない?!」

隣の芝生は青い。

さて、イラスト紹介。
扉や本文にも登場する、辞書キャラも描いています。

180315_litaliano2

180315_litaliano3

作家・中島敦(1909-1942)が南洋庁国語編集書記
として南洋群島(現ミクロネシア)へ単身赴任中に
家族へ送った書簡が4月第1週と第2週の課題文です。

180315_litaliano4

4月第3週、第4週の課題文は伊丹十三のエッセー
『ヨーロッパ退屈日記』より「スパゲッティの正しい食べ方」!

1965年に発表されていますが、色あせることなく洒脱です。

スプーンをそえてクルクルとパスタを巻くのは
イタリアではフォークがうまく使えない子どもの食べ方、
先述のヴェネツィアっ子に教わりました。

ホストファミリーは「スミコはイタリアで育ってないんだから
無理せずスプーンを使ったほうがよければそうして。
わたしたちもお箸はうまく使えないから」と異文化を尊重する
家風。そういわれると、スプーンなしでも食べられるように
なりたくなるものです。

フォークでスパゲッティ2〜3本の端を取り、
パスタ皿の端を使って巻いていくとちょうど一口大になる。

伊丹サンが指南している食べ方とおんなじでした。

それから、日本のそばうどんは器を持ち、背筋をのばして
すすって食べますが、イタリアではズルズルとすすらない。
お皿は持たない。顔をお皿に近づける。

郷に入っては、です。

180315_litaliano5

180315_litaliano6

180315_litaliano7

ちなみにスパゲティは紐状のパスタのこと。
パスタは「麺類」のような総括語で、マカロニ、ペンネ、
ラザニアもパスタの一種。乾燥パスタと生パスタがあります。
イタリアのおかんが作る手打ちパスタは
炊きたてのごはん・つきたての餅・焼きたてのお好み焼き。

ソースもそれぞれの地方、家庭によって特性あり。

イタリアではよその州、よその国の料理を
家庭で作って食べるのはほぼないそうです。

が、ホストファミリーのお母さんは
隣国スロベニア出身。

郷土料理はその土地で気候風土を漢字ながら
そこに暮らす人たちと食べると
発見が多くて楽しいね、なんて話をしました。

20年前のことです。今は昔。

« 挿絵ちくまプリマー新書 『源氏物語の教え-もし紫式部が あなたの家庭教師だったら』 | トップページ